2013年03月21日

小説『剣と寒紅・三島由紀夫』の感想はこの程度にしか書けなかった

わたしの場合、本を読むことは小説を読むこと。
一年中読めるわけではなく、どちらかというと、農閑期の冬に読むことが多い。それもテレビのお笑いネタ番組、バラィテー、映画のDVDなどを見る間に読むのだから読書時間は極めて少なく、読書量もほんの少し。

ここ十年程の冬の読書シーズンには次のような本を読んだ。

上杉鷹山関係の小説、丸山健二の小説、三浦哲郎の短編集、永山則夫、佐木隆三、立川談四楼、小泉吉宏(これは漫画)など。
その昔は、井上ひさし、つかこうへい、山本周五郎だった。さらに昔は、新田次郎や芹沢光冶良の大作『人間の運命』も読んだことがある。

本題に入る前の無駄な前振りが長すぎる。たぶん本題はほんのちょっとしか書けないと思う。

今年の高崎映画祭オープニング上映作品、若松孝二監督の『11.25自決の日・ 三島由紀夫と若者たち』という映画をみて、三島由紀夫に興味を持った。三島由紀夫が亡くなった日は、北毛青年の家で、農業青年クラブの研修会が開かれていた。わたしは23歳でここに参加していた。
三島由紀夫の死を談志師匠は「やられた」と云ってしばらく考え込んでいたという。

『文豪ナビ三島由紀夫』を読んだだけで、解ったつもりになろうと思っていたら、二人の知り合いが3冊の本を貸してくれた。2冊は三島の小説。
もう一冊は、この記事のタイトルになっている『剣と寒紅 三島由紀夫』という本だ。福島次郎著文芸春秋社刊で、これは三島由紀夫の家族から出版差し止めの請求があり、実際に即日差し止めになり、最高裁まで行って争ったけれど、遺族が勝訴した。平成10年3月売り出された日に店頭から消えたいわくつきの本。差し止めの理由は、三島由紀夫の書簡が著作権法に違反するとの理由だけれど、その裏には赤裸々に三島との同性愛を描いたこととされているらしい。
貸してくれた知人は、よくこの本を持っていたものだとつくづく思う。この本のことは、そんなことがあったとかすかに覚えている。いまは古本ならネット上で買うことができるようだ。

この小説は、福島次郎の私小説で三島由紀夫との関係が実名で書かれている。三島の書生、弟子みたいな存在、さらに三島由紀夫との同性愛までも描いた衝撃的な内容になっている。それを衝撃と書くのはもう偏見なんだろうか。
福島の生い立ちは過酷(私生児として生まれ祖父母に育てられることなど)。三島の両親との関係、特に母親の倭文重との関係は興味を引いた。ラストの病院での対面場面も引き込まれた。
この小説を読んだときに少し疑問に思ったことがあった。それは福島と三島との関係が、三島の行動に強い影響を与えた様に書かれているところが何カ所かあったけれど、それは違うのではないかと感じた。
たとえばたしか最後の方で、三島から笑顔が消えたのは自分とのことが関係しているのではとあったけれど、それは違うと思えた。

有名作家三島と一緒にいるときや、熊本の神風連の取材で、三島を伴って案内する時の、他の人への優越感のような気持ちは、わたしが談志師匠と尾瀬に行ったり、師匠付いて電車に乗ったりした時の気持ちと同じようなものがあったように感じた。いや同じように感じたけれど、それは同性愛という関係も含めての交友の中での他人への気持ちだから、もっと深いものであったのかもしれない。
何度かの三島の「すねるような気持ちの変化と元に戻るとき」の表現は、天才三島の一面を垣間見た気がする。

この小説の評価は賛否両論ある。インターネットでタイトルを検索すると15000ほどがヒットする。10件ほどを読んでみた。

本の中にも、なぜ三島さんは若者を道ずれにしてしまったのかとあった。そしてどんなな理由にしろ自ら死ぬことは理解できない。、

福島次郎という作家は2回芥川賞候補になっていて。宮本輝や石原慎太郎が推したらしいが受賞には至らなかった。
文学の力はあったと思われるが、作品の内容が問題で受け入れられなかった。

この本を読んで、わたしも談志師匠とのことを書いてみようと思う気持ちがまだ続いているのを意識した。暴露することもないので、単なる有名人との付き合いを自慢するだけになるかもしれない。決定的に違うのは、福島次郎のように文章を書く力がわたしに無いこと。


posted by Gonsuke at 01:00| 群馬 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | BOOKS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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